[消息來源 日本九州大分合同新聞 2008年06月02日 10:15]
 
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2008_121236944514.html

 第十一回ゆふいん文化・記録映画祭(清水聡二実行委員長)は一日、由布市湯布院公民館で最終日を迎え、中・短編ドキュメンタリー映画を公募した第一回「松川賞」の大賞に、「緑の海平線~台湾少年工の物語」(郭亮吟監督・二〇〇六年)を選出した。

 松川賞はドキュメンタリー映画の巨匠、故・松川八洲雄監督の偉業をしのんで創設。全国から応募のあった六十四作品のうち、この日は二次選考を通過した入賞五作品を上映。ジャーナリストの筑紫哲也さん(映画祭は病気療養のため不参加)らでつくる審査委員会が大賞を選んだ。

 「緑の海平線」は第二次大戦中、日本の軍需工場で軍用機の生産に従事した約八千人に上る台湾出身の少年工を、数々の証言と文献から追った作品。審査委員は「埋もれた歴史を発掘した作品」「緻(ち)密(みつ)に計算された説得力のある映像で描いた」などと評価した。

 同作品の藤田修平プロデューサー(36)は「台湾とつながりの深い九州で上映でき、意義深く思う。作品から多くの人に東アジアの歴史を知ってもらいたい」と話した。